さて、ブログが止まってから今日まで大忙し、、、ほとんどヨット三昧だったけど、とりあえずは旬な内容から、、、他は暇になれば追々、、、写真はある程度整理して下書きに保存しているんだけど。。。
2015年9月6日
朝から雨の合間を縫って燃料の積み込みとエンジンのオイル交換を済ませ、一度家へ帰りシャワーを浴びて、パートナーの車に乗り替え食料の買い出しと積み込みを手伝ってもらってから1時間半ほど仮眠をしてから22:30出港。
いつものごとく『西宮港大橋』に当たりかけながら、、、
『西宮港大橋』に引っかかりながら、、、(実際には引っかかっていませんよ!!)
5時間ほどで大阪湾を抜け、それから4時間ほど明るくなると同時に日ノ御崎を通過!友が島水道の転流と連れ潮に合せたから早い早い!!
ん?沖の低気圧が熱帯低気圧になったぞ。。。
ここまでずっとデッドランだったのでローリングもなく手抜きの機走だったけど、角度を付けると流石にローリングが激しくなってきたのでクルージング用の寸足らずのメインセールをアップ!
風はフリーで15~20ノット、機帆走で8~9ノットで帆走ると早い早い!
夕方、最初の前線に遭遇。。。ヤバい!と思ってすぐに2ポンをしている最中にドン吹き&視界100m。。。
こんなこともあろうかと本船のルートより少し沖出ししておいたのでレーダーを見ながらのんきなもの。。。
しばらくすると第2弾。。。今度はレーダーを見ながらやり過ごすためにアイドリングまで回転を落とす。。。
それなりのスピードで移動してくれているようで、この雨雲をやり過ごせば雨雲を追いかけるように横浜まで行けそうだ!!
ん?沖の熱帯低気圧が台風になったぞ
これは先を急がないとヤバそうだ!ということで串本でのんびりしようと思っていた計画は。。。
潮岬よ、さようなら~。。。
大島を周りこんでしばらくはGPV通りのほぼ無風の追い風、、、お世話になっている業者さんが台風情報をくれたけど、なんとかなるかな~?と先へ進めてみることに。。。
しかし勝浦沖を過ぎた辺りから風は前に回り、、、黒潮の反流の影響も出てきた。。。
タモリカップへ行くためには少なくともここから6ノットをキープして何とか石廊崎を超えないと行けないのだが。。。
そんな予定は見事に崩され数時間前の予報にはなかった暴風雨。。。
沿海仕様の我が艇は転進ポイントまで残り15マイルのところまできたものの、逆潮がきつくなったのか、風が25~30ノットの真正面なのか、、、ってその両方で対地スピードが3ノットを切り出した。。。パンチングも酷くなり波ごとにバシャンバシャン。。。
これはまずい!!こんなスピードじゃ台風前に下田に逃げ込むこともできないぞ!!
それから雨風は更に勢いを増し、、、ライトニングまで、、、そして雷の音まで聞こえ遂には龍のごとく稲妻が空を走りだしたさらには豪雨のせいで雨がウォータースクリーンのようにバウライトを反射させ視界はバウまで。。。つまり他船は肉眼ではまったく見えない。。。
ここはもう携帯の県外なので先の情報が取れない。。。
何度もチェックした情報を精査するとたぶん秋雨前線は完全に停滞、それに近づいていると同時に、南にできた台風のせいで風が前に回りだしたものと判断。。。秋雨前線と台風が合わさるとさらに風雨が増すだろうと判断して、荒れ出してから4時間泣く泣くUターンすることに。。。
レーダーは本船がいることは確認できるけど、やはり最終的な避航判断は肉眼でするわけだし、レーダーのFTC機能を使うと小型船はほぼ見えなくなるし。。。
さて、Uターンをしたものの今度は風がよすぎて寸足らずのメインセールを2ポンにしているのに追い潮に乗って25ノット~30ノットの風に乗ったら対地で10ノットオーバー、、、視界がない中では早すぎる
ということで激しいローリングを覚悟の上でメインセールをダウン。。。
軽くアクセルを上げた状態で対水4.5ノット、対地6ノット弱に合わせてやってきた方に向いて戻ります。。。
さて、戻ると言ってもどこへ???
本当は五ケ所湾くらいに向かいたいんだけど夜の入港は不可能な場所だし、まず、真正面からの暴風雨で北上できないんだから。。。
尾鷲?新宮?入ったことがない。。。この辺り避難港探しのクルージングを一度しておかないとな~。。。
じゃあ、勝浦?、でも勝浦は夜入りにくいし、泊める岸壁が限られているから、ケッジアンカーを打ったり、漁船と調整したり大変だろうな~。。。
ということで、とりあえずは一番勝手知ったる串本まで35マイル戻ります。。。
頭の中ではしっかりとした浮桟橋のある田辺の綱不知か和歌山マリーナシティー、できればホームポートまで戻ることも考える。。。
まあ、どちらにせよ串本でワンステップ置いて考えることに。。。
明るくなると同時に串本港へ到着。
一番予想される北東と北西の風に対してよさそうな岸壁は1艇分を残して漁船で一杯。。。
いつもここは1艇分も残さずに漁船で一杯なのでちょっと遠慮して2番目によさそうな岸壁へ係留。。。
泊めた岸壁は北東の風には岸壁へ押し付けられるものの、予想される台風の吹き返しであろう一番キツイ風では岸壁から離される場所。。。
フェンダーを8本セットしてフェンダーボードも2枚ともセット、もやいはすべて二重にして岸壁と擦れる部分には消防用のホースで養生。これでとりあえず寝る
昼前に起きて買い物に行こうとすると、軽トラに乗ったダンディーな漁協の方が、
『これ、にーちゃんの船か?』と。。。
『はい。ここに泊めておいて問題ないですかね?』と聞くと、
『ここはまずいよ。明日の強風できつく岸壁に押し付けられるからあっちの岸壁へ移動しな!』と最初に泊めたいと思っていた岸壁を指さして言ってくれました!!
僕は他の船に迷惑にならないかどうか心配して聞いたけど、漁協の方は我が艇を心配してきてくれたのです!!
見ると、入ってきたときにあった漁船が2隻が寝ている間になくなっていて広々~!!
『漁船が泊まっていたんでこっちに泊めたんですけど、あそこ戻って来ませんかね?』と聞くと大丈夫とのこと!!
いや~『渡りに船』とはこのことかな?感謝感謝です!!
買い物に行こうとしていた着の身着のままでとりあえず艇を移動させることに、、、させることに、、、すでに風が強く凄い力で押さえつけられている艇を岸壁から離すのは大変
艇の前後には他の艇がいなかったので浅い角度で勢いを付けて後進離岸で何とか離脱。。。
次は風が吹いてくるほうにある岸壁へ着岸、、、やっぱり止める瞬間に流されて1度目は着岸できず。。。
しかも、風が吹いてくる方向へバウを向けておきたいので左舷付けでプロップウォークが使えない
2度目の挑戦の前にバウラインとスターンラインを結んで何とか係留姿勢を保つように段取りして、ちょっと勢いを付けて再挑戦!
今度はアスターンに入れて停船させるのではなく、少し行足が残ったまま、もやいを持って飛び降り、ビットにかけて何とか艇を岸壁と平行に固定、、、したものの、艇は流されて3m沖。。。
帆走っているとコンパクトで扱いやすい我が艇、、、これだけ風が強いと何かに引っかかっているんじゃないの!?と言うくらいロープを引いてもなかなか寄ってこない。。。なので仮止めしたロープを引っ張って結び直すなんて不可能だから、何とかビットにグルグル巻きにして艇を寄せ、他のもやいを順番に取っていく。。。
何とか1時間半かかって一番安全な岸壁に係留することができました。
台風の避難先で岸壁係留の一番の不安は高潮で岸壁が水面下になることですが、今回は串本からは少しそれてくれるみたいだし、常に風で岸壁から離される場所に艇を係留できたので一安心。
ここまでできたら後はすること”なし”。。。
とりあえずブログ用の写真整理して、、、持ってきたドラマを観て、、、
ブログを書き始めて、、、お腹が減ったのでGちゃんに電話。丁度、勝浦まで知人と晩御飯に行って温泉に入りに行くところだと!ラッキー!!
観光地化されていない地元の人が行く居酒屋で新鮮なものをお腹一杯食べさせてもらって、
帰りに『湯快リゾート』で温泉にも入らせてもらいました~
Gちゃんご馳走様!ありがとう!!!
いつもよりたぶん70マイル、約12時間ほど余分にかかって到着でした。。。チーン!!
しかし、僕はタモリカップに行けるのかな?台風が過ぎれば出港はできるけど、タイミング的にGPVでは駿河湾の湾口と石廊崎を超えるのがきつそうなんだけど。。。
少なくとも、ここ串本で台風をやり過ごせる段取りができたのでタモリカップへ向けてもうワンチャンスできました!
台風さん!せめて秋雨前線を押し上げて豪雨の中を走っていかないといけないことにはしないでくださいよ!!
『2015タモリカップクルージング後編(セカンドレグ)』へたぶん続く。。。